ナゴラン(Phal.japonica)の栽培管理方法をわかりやすく解説しています。

ナ ゴ ラ ン (Phalaenopsis japonica)栽培方法 

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ナゴラン栽培管理方法


先ずは栽培ポイントをしっかり読んで、栽培方法、育て方をイメージしてください。


 ■ 栽培ポイント

  ・ 置き場所は、風通しのいい南向きの明るい棚の上に置くか日陰に吊るして栽培。夏季60〜70%遮光。
  ・ 強い直射光には当てないようにしましょう。葉焼けの原因となります。
  ・ 固形肥料は根が傷みやすいのでなるべく与えないほうがいいです。液体肥料がお勧めです。
  ・ 春から初夏にかけての成長期は窒素成分が多い肥料、夏季の施肥は中止し、初秋にリン酸系の多い肥料を与えましょう。
  ・ マイナス気温にならない地方であれば、一年を通して屋外栽培が可能です。
    水苔植えの株については、秋以降の雨に当てないように軒下あたりで栽培したほうが無難です。

 ■ 置き場所について

  1 春から秋の終わりまでは、屋外で風通しのいい南向きの明るい棚の上に置くか
    木の枝などに吊るして栽培した方が良いでしょう。
    何れの場合も、遮光は必要です。春〜梅雨明けと秋は30%程度、夏季は60〜70%程度を目安にします。
  2 年間を通して西陽は禁物です。建物の都合上どうしても西陽を避けられないようであれば、遮光を強めにしてください。
  3 庭等に管理棚を設置するときは、雨水の跳ね返りがかからない高さを配慮してください。また、ナメクジが昇って来ないよう
    棚脚に銅線(電気コードの中身がそうです)や銅板を巻いておきましょう。(ナメクジの忌避効果あり)
  4 庭木に活着させる場合は、直射光が当たらない幹や枝に付けましょう。

 ■ 灌水について

  1 春〜秋の成長期
   @ 水苔植えのものについては、春になり新芽・新根が動き始めたら、水苔が乾くのを待ってすぐ水を与えます。

   A ヘゴやコルクにつけているものや庭木に活着させているものについては、暖かくなってきたら1日2回、
      朝夕に灌水してあげましょう。
      ただし、ヘゴが乾いていなかったり、根が水分を含んで緑色をしている時は控えてください。

   B 夏の高温乾燥期には朝昼夕方と、1日3回の灌水を施した方が株の成長にはいいのですが、
      仕事などでそれが無理な場合は、1日2回の灌水は確実に行いましょう。
      特に、コルクや木に活着させている株については水分不足にならないようにしてください。

   C 秋になっても気温が高い日が続きます。最低気温が10〜15℃の間は、通常通り水苔が乾いたら灌水しましょう。
      ヘゴ、コルク、木付け植えの株についても通常通り灌水してください。
      最低気温が10℃を下回り始めたら、水苔植えの場合鉢内が乾いてから1〜2日後に、ヘゴ、コルク、木付け植えの場合
      1日1回の灌水、できるだけ午前中に行ってください。  

 2 冬季
   @ 冬季の室内栽培(無加温:最低温度10〜15℃)は通常通り灌水しましょう。
      ヘゴ、コルク、木付け植えの株についても通常通り灌水してください。
      最低気温が10℃を下回り始めたら、水苔植えの場合鉢内が乾いてから1〜2日後に、ヘゴ、コルク、木付け植えの場合
      1日1回の灌水、できるだけ午前中に行ってください。
      ただ、室内は乾燥しやすいので、毎日霧吹き器で葉へのシリンジは行った方がいいでしょう。

   A 屋外栽培の灌水は、1週間から10日くらいに一度の割合いで十分です。
      暖かい午前中灌水しましょう。夕方は禁物です。

   B ナゴランは極寒になると葉が萎れてきます。これは、枯れたのではなく休眠に入ったサインです。
      暖かい日に時々葉だけにシリンジする程度で構いません。灌水はしないことです。
      春になり暖かくなってきたら自然に回復します。回復兆候が見え始めたら灌水の再開です。

  3  ナゴランは単茎種のランです。茎頂部に水が溜まりやすく、放置すると新芽(新葉)が腐り、株が潰れてしまいます。
     灌水時は十分注意して、茎頂部に水を溜めないようにしてください。
     茎頂部に水が溜まって抜け落ちない時は、ティッシュ等で水を吸い取ってください。

  4  水は毎日使う必要量に適したバケツに汲み置きし、塩素分を抜き、株周りの常温に慣らしたものを使うのがベストです。

 ■ 遮光について

  1 冬季30%、梅雨明けの夏場には60〜70%目安で遮光をします。

  2 強い直射光は葉焼けの原因となります。
    午前10時頃までの朝陽については問題ありません。逆に当てた方が生育がいいようです。

  3 庭木に活着させる時は、太陽光が当たる側ではなく、反対側の幹や枝に付けます。
    木漏れ日が当たる程度がいいでしょう。
    木の葉があまりにも生い茂り、暗いのもよくありません。

 ■ 肥料について

  1 これまでの経験によると、固形肥料はなるべく与えないほうがいいようです。
    肥料成分が溶け出した付近の根が、細く硬くなって傷んでしまいがちです。

  2 花が終わった後(5月頃)から真夏日の始まりまで、窒素・燐酸・カリの配分が等分配合の肥料を1週間に1回与えます。
    真夏日が終わり晩秋(最低気温10〜15℃)までと、休眠が終わり花芽があがるまで、リン酸成分が多い肥料を与えます。
    冬季、加温栽培する場合は窒素・燐酸・カリの配分が等分配合の肥料を与えてください。

  3 一般的には1,000倍に薄めた液肥を、酷暑と冬季を除き週1回与えたらいいと思います。
    液肥の説明書きにある使用方法・希釈倍数・注意事項をよく読んで、そのとおりにしてください。

 ■ 植え替えについて

  1 コンポストにより異なります。水苔植えの場合、2年に1回くらいがいいと思います。
    ただし、苔がひどく傷んできたら2年という期間にこだわらず植え替えましょう。

  2 バークチップの小さなものについては、3年に1回くらい、大きなものについては、バークが傷まない限り
    もっと長い期間大丈夫です。

  3 水苔にしてもバークにしても、根腐れを発見した場合や、根を鉢の中に戻せないくらい鉢からはみ出し始めたら
    植え替えましょう。
    根腐れの場合一回り小さな鉢、根が増えすぎた場合一回り大きな鉢(鉢増し)になると思います。

 ■ 病虫害について

  1 灌水過多は根腐れの原因になるので気を付けましょう。

  2 葉焼けは病気ではありません。太陽光が強すぎた場合、あるいは灌水後の葉に水玉が残り
    それがレンズ代わりとなって葉を焼くために発生するのです。
    遮光管理をしっかり行ってください。

  3 洋ランでは様々な病気を心配しますが、ナゴランは水をしっかり与え、風通しを良くし、適度な日光管理をしていれば
    病気や虫の害はあまり心配いりません。

  4 洋ランに発生する病気の多くは、糸状菌と呼ばれる菌によるものが多く、特に根や地際からの感染が多いようです。
    もちろんハダニなどの虫から感染することもありますが、これらを避けるためには
    風通しに気を付け、灌水し過ぎて鉢内をいつまでも湿らさないよう栽培管理をしっかり行い
    殺菌剤や殺虫剤を定期的に散布してください。

  5 ナメクジは花芽や根の成長点、花弁などとても大事な部分を食い荒らします。
    薬剤散布はもちろんのことですが、棚の脚や吊り下げ金具に銅版や銅線を巻いて侵入を防いだり、
    日中に鉢底等を点検し捕殺するか、夕方だけに限らず薄暗くなって活動を始めたナメクジを捕殺するしかありません。
    ナメクジは軟腐病の菌を持っていることが多いので要注意です。

  6 カイガラムシは、日常の薬剤散布で予防できますが、株の置き場所、通風管理等通常の管理を
    しっかり行うことが必要です。
    灌水の度にチェックしてください。葉の裏、葉の付け根も見落とさないでください。
    それでもカイガラムシを発見したら、毛先が柔らかい歯ブラシ等で落とし早期に駆除してください。 

  7 薬剤は、殺菌剤にせよ殺虫剤にせよ同じものばかり使っていると、効果が無くなることが多いので
    2〜3種類ずつ備えて、交替で使うようにすればいいでしょう。
    オーキッド洋庵では、ダコニール1000、ストレプトマイシン水和剤、ビスダイセン水和剤等の殺菌剤と
    オルトラン水和剤、マラソン乳剤、アクテリック乳剤、 スプラサイド乳剤(購入には印鑑が必要です)等の殺虫剤を
    交互に組み合わせて、定期的に散布しています。

 ■ 最後に

  これまで記載してきたことを一気に読むと、作業内容が多すぎて大変だ、やっぱりラン栽培は難しい・・・
  と、思われるかもしれませんが、毎日毎日行うことばかりではありませんので
  一つ一つの作業を理解しクリアしていけば、大した作業ではないことが判り、逆に楽しい作業に変ることと思います。
  これだけのことを繰り返すだけで、毎年ご自身が管理するナゴランが大きく成長し、立派に咲いてくれるとなると
  やり甲斐が湧いてくることでしょう。  

  頑張って素晴らしいナゴランを愛培されてください。  


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