バンダ属の栽培管理方法

バンダ ロバートデライト、濃い赤に近いピンクの大輪花とてもきれいな大型株です。バンダ セルレアです。淡いブルーの大輪花が咲きます。バンダの原種 デニソニアナです。小型の花で黄色の花弁に中央部が白く抜けています。バンダ ラメラタです。国内では尖閣諸島の魚釣島に自生しています。

バンダ属 (dendrobium:nobile:記号Den.)の栽培方法 

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バンダ属 年間栽培管理方法


先ずは栽培ポイントをしっかり読んで、栽培方法、育て方をイメージしてください。

 
                                 写真 国際らん展会場に展示されていた見事なバンダ達です。

 ■ ポイント

  ・  大型種のバンダは高温性ですが、小型種のアスコセンダやアスコセントラムなどのミニバンダと
    呼ばれるものは低温に強い性質をもっています。

  ・ 大型種は晩秋から春先にかけての低温期は、加温栽培が必要となり、最低温度は15℃以上に
    保たなければいい成長をしません。

     ミニバンダは最低温度を10℃以上に保ってください。

       最低温度とは、これ以上下げてはいけないという温度であって、
       栽培の適温ではないので、いつも最低温度で栽培することは禁物です。

  ・  加温栽培を含め年間を通して20℃以上の環境で栽培すれば、一年中成長を続けます。
    株によっては年2〜3回花を咲かせます。

  ・  バンダは非常に風を好むので周年風通しを十分してあげましょう。
    その分、根の乾燥が早いので、バンダ周辺は常に霧吹き器など水を準備し、近くを通る度に根に水を
    かけるくらいの気持ちで接することがバンダ育て方の大事なポイントです。

    なぜなら、自生地と日本では空気の乾き具合が全く違うからです。
    自生地はいつも湿潤、日本はどちらかというと、梅雨時期を除いて乾燥気味な国なのです。
    蘭栽培は、できる限り自生地の環境に近づけることが大事なのです。


 ■ 置き場所について

 1 バンダは基本として鉢植えにはせず、バスケットに植え付けるか根を剥き出しのまま
   吊り下げて栽培します。
   春先からの成長期は、午前中太陽が良く当たる風通しの良い場所に吊り下げます。
   立地条件上風通しが良くない場合は、扇風機を使って強制的に風を送ってください。
 
 2 吊り下げる高さは、伸びた根が雨水の跳ね返りを浴びないように調整してあげしましょう。 

 3 晩秋から冬季、室内で管理する場合はなるべく朝日が当たる窓側に吊り下げておきます。
   冬季加温栽培する場合は、できるだけ明るく風通しが良い場所に吊り下げて管理してください。


                                      ページトップへ戻る

 ■ 灌水について

 1 バンダはその根を空中にさらけ出して栽培する方がいい結果が出ます。
   その分灌水はこまめに行う必要があります。
   梅雨の雨には無理して当てなくても、空中湿度が高くなっているので根が空気中の水分を吸ってくれます。

 2 根の色が白くなってきたら、そろそろ水が必要だという信号です。 
   根の色が緑色になるまでたっぷりと水をかけます。



               空気中に露出した根です。灌水前なので白くしています。  灌水後の根です。水を吸って緑色になっています。
                     灌水前の白い根         水をたっぷり含んで緑色になった根

 3 水は根だけでなく、株全体にかけます。 
   冬季の室内栽培で15〜18℃で栽培している場合は  朝1回
   乾燥期や夏季、あるいは温室での加温栽培18〜23℃くらいで栽培している場合は  朝夕2回
   を目安に灌水することを原則とします。
   ただしこれはあくまでも原則ですので、時期にとらわれず暖かい日や乾燥している日は、
   根が白くなったら水をかけてあげることを心がけた方がいい結果を招くでしょう。

 4 夏季や冬の加温栽培時は、株の近くに霧吹き器などを準備しておき、株の近くを通る度に根をチェックし、 
   白くなっていたら霧をかける(シリンジ)くらいの気持ちで臨んでください。
   シリンジは株全体に行いましょう。



               写真 霧吹き器でバンダの葉にシリンジしています。
                    シリンジは株全体に行います

 5 空中湿度はバンダ栽培には大事な要因ですので、栽培場の床などに水をまいたり 
   加湿器を置くなどの工夫を施すと脱水状態になるのを防ぎます。
   可能な限り80%前後の湿度を保てる努力をしてください。


                                 ページトップへ戻る

 ■ 遮光について

 1 最低温度が、平均して15℃以上を保てるよう になったら、屋外栽培に切り替えましょう。
   バンダは風のほか光を好むので、十分光を当てると成長がいいのですが、
   直射光は葉焼けを起こす原因になりますので、30%程度の遮光が必要となります。
   ただ、遮光ネットをかけるのは、夏季の直射光が強い日だけにし、その他の日は直射光を当てた方がいいでしょう。
   ただし、風を必ず送ってください。通風が悪いと葉焼けを起こします。

 2 沖縄県の石垣市では、庭木に直接活着させたり、ヘゴ付けの株を木の下にぶら下げているのを見かけました。 
   石垣地方の夏の光は肌を刺すくらいの傷みがあります。
   遮光していない中で成長しているのを見て感動しました。

   おそらく光も強いが、それにも増して風がよく通る(海風)ことからあまり葉焼けを起こさないのであろうと思います。
   光がよく当たっている証拠に、葉の色が黄緑色をしています。


                                   ページトップに戻る

 ■ 肥料について

 1 基本的な肥料の3要素はしっかり覚えて下さい。

  @  窒素成分(記号:)  しっかりした葉を作るために欠かせない肥料です。「葉肥え(はごえ)」ともいいます。
                   成長期には多く与えてしっかりした株作りを行いますが、成長期が過ぎたにもかかわらず    
                   いつまでも与え続けると、逆効果が現れ軟弱な株になってしまいます。
                   また、花芽があがる頃からは窒素成分を控えめにしないと、いい花が付きません。 
                   
  A  リン酸成分(記号:) 開花には欠かせない肥料です。野菜・果実では充実した実を付けるために必要な肥料で
                   「実肥え(みごえ)」といいます。

  B  カリ成分(記号:)  しっかりした根を作るために欠かせない肥料です。「根肥え(ねごえ)」ともいいます。
                   
 2 無加温栽培の場合は、薄い液肥を春先から秋の中頃まで与えます。
   開始の目安は、平均最低温度が15℃以上を保てるようになった頃からです。
   終了は逆に、15℃を下回り始めるころとなります。

   夏の間も成長期ですので施肥は続けますが、高温の真夏日は避けましょう。

   年2〜3回咲くものについては窒素成分が多い肥料と燐酸成分が多い肥料の
   切り替え時期が判りづらいので、窒素・燐酸・カリの配分が同等の液肥を希釈して与え、
   葉腋に花芽が出る兆候(葉腋が膨らみ始める)が見えたら、燐酸成分の多い肥料に切り替えたらいいでしょう。
 
 3 バンダのように根を露出し、吊り下げて栽培する品種については、固形肥料を与えづらいのですが、
   このような場合は、お茶パックの袋やストッキングに固形肥料を包み、ビニールタイなどで株にぶら下げ、
   灌水のたびに包みに水をかけて少しづつ養分が溶け出すようにします。

   しかし、いつも同じ根に溶け出した肥料が当たると根が傷みやすいので、   
   時々肥料を吊り下げる場所を変えてください。

   真夏日が始まることが予測される前まで与えます。
   無加温栽培はここで固形肥料の施肥は中止します。

 4 冬季、温室内等で加温栽培する場合は、施肥を続けます。

   近くに施肥について勉強できる環境(愛好会など)がない場合は、園芸店・ホームセンターなどで
   次の肥料をそろえてください。

   @ 発酵油粕(ペレット状固形肥料)
   A 骨粉 (鳥骨粉が多い)
   B液体肥料原液(N・P・K配合比:8-8-8など、同等の混合比)

 5 前記の発酵油粕ペレットと骨粉をお茶袋に入れて準備します。
     (胡蝶蘭年間栽培管理 肥料のCを参照してください)


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 ■ 植え替えについて

 1 バンダの根は過湿に弱いので、基本的に水苔による鉢植えは行いません。
   根を露出しての吊り下げ栽培のほか、バスケットや素焼き鉢にバークチップで植え込みます。

 2 量販店やフラワーショップで贈答用として販売されているバンダは、
   バスケットのまま化粧鉢に押し込んでいるものが多いようです。
   このような株を購入したり頂いた場合は、株のためにすぐ鉢から抜き、根が傷んでいる場合はすぐ花を切り、
   根を整理したあと暖かい風通しのいい場所に置いて株の回復を計りましょう。

 3 下葉が枯れ落ち、みっともない姿になった株は、途中数本根が出ている所から下を切り、
   バスケットを添えて吊るすか、そのままの状態で吊るして管理します。

   根が出ていない場合は、下葉のすぐ下付近を、湿った水苔で包み、ビニールタイや糸で縛り、、
   時々水苔を湿らせておくと、やがて新しい根が生えてくるので数本になったらその下から切り、
   バスケットなどに植えつけて新たに管理します。

 4 株に脇芽が出てきたら、葉数が4〜5枚になり脇芽にしっかりした根が生えたら親株から切り離し
   栽培管理することが出来ます。
   切り離すときは、ハサミやナイフなどはしっかり消毒し、切り口には殺菌剤を必ず塗布してください。



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