シンビジウムさざなみです。ピンクの花弁で蕊柱が濃い紅赤色で先端が白くなっています。、リップ前面が周囲よりは薄いピンクになり、濃い紅赤色の斑点があります。

シンビジウム属 (Cymbidium:記号Cym.)の栽培方法 

  トップページ蘭栽培虎の巻 > シンビジウム属年間栽培管理方法  
 

シンビジウム属 年間栽培管理方法


     
先ずは栽培ポイントをしっかり読んで、栽培方法、育て方をイメージしてください。


     シンビジウムといえば、白・赤・黄色などなど色鮮やかな花々がフラワーショップを飾っているのをよく見かけますね。
    特に、クリスマス時期は凄いですね。

    花は大型のものから小型のものまで、また花茎が直立するものから下垂するものまで多種多様です。

    花に艶やかさはなくシンプルなのですが、日本の山野に自生する寒蘭や春蘭などもシンビジウム属なのです。
    春蘭・寒蘭は東洋蘭として区別され、一般的にみられるシンビジウムとは同じ仲間ではないと思われがちですが、
    実は、寒蘭はCymbidium kanran 、春蘭はCymbidium goeringiとして登録されている、日本が誇るシンビジウムなのです。

    シンビジウムは育てやすく、寒さにも強いものが多いため蘭栽培の初心者には入門用として最適です。
    国内で普通に出回っている小・中型品種は、比較的寒さに強いものが多くみられ、地域によっては
    冬でも屋外で栽培しています。

    シンビジウムは初心者の入門用に最適ということや、お値段も比較的安いことから価値観が薄れ雑に扱われがちです。
    確かに水や肥料を適当にやっておけば、それなりに咲いてくれます。

    それゆえに、ラン栽培の基本など栽培方法を覚えることなく、おろそかになり、おろそかになっても花が咲くことから、
    ラン栽培は簡単だと勘違いしてしまうのです。

    気が付くと、株は草ぼうぼうのように葉が生い茂り、株立ちもみっともない姿になり花芽の数もうんと少なくなっています。

    シンビジウムにも温度・湿度・光の管理は必要です。
    このテキストでその基本の育て方とポイントを覚え、しっかりと栽培管理を行って、次回からは素晴らしい花を咲かせてください。



 栽培ポイント

  ・  バルブの横に新芽が出てきますが、2本出てきた場合は、小さめ弱めの新芽を欠き取り、元気な新芽を残してください。
     いいバルブに成長させるため、1バルブ1芽で栽培管理します。
     残った1個の新芽を秋までに十分太らせることが、いい花を咲かせる重要ポイントです。

  ・  成長期の肥料はてんこ盛りをイメージしてください。

  ・  春から夏は水を絶やさないように注意。肥料たっぷり水を絶やさず・・・です。

  ・  シンビジウムにも温度・湿度・光の管理は必要です。
     ただ、胡蝶蘭やデンファレなどと比べるとそんなに難しくないというだけのことです。
     栽培管理の基本は同じなのです。

  ・  冬季管理は屋外栽培可能な地域もありますが、やはりいい株、いい花を育てるためには、小・中型系で最低温度5℃以上、
     大型系ではせめて10℃以上は保つようにしたほうがいいと思います。
     春蘭、寒蘭類は園芸品を除いては屋外栽培でも構いません。

       最低温度とは、これ以上下げてはいけないという温度であって、
       栽培の適温ではないので、いつも最低温度で栽培することは禁物です。



 灌水について

  @ 新芽が出る頃から、コンポスト(植込み材)が乾いたらたっぷりと水をかけます。
     梅雨に入ったら雨にも当ててください。 雨は窒素成分など自然界の栄養素をいっぱい含んでいます。

     蘭栽培は、基本的に鉢の中を過湿にしないようにというのがセオリーですが、梅雨の雨は別です。
     気候的にも蘭が育つ時期ですし栄養素も含んでいます。
     雨が降り続いても、その雨粒には酸素を一杯含んでいるため根腐れの心配はほとんどありません。

     通常の灌水では、次の灌水までの間にその水に含まれた酸素が乏しくなるため弊害が発生します。
     ラン栽培業者によっては、わざわざ酸素を供給するための薬剤を、コンポストに混ぜることもあるのです。



  A 梅雨明け後は気温も上がり鉢の中が乾き、水不足になりやすいので毎日たっぷりと水を与えます。 
     秋の気温に突入する頃までを目安にこの作業を続けます。

  B 春から秋にかけての灌水をおろそかにするといい花は望めません。

  C 秋の長雨には当てないようにします。低温のうえ鉢の中が乾きにくくなっているため、病気が発生しやすくなります。

  D 初秋の頃から、灌水間隔を空けていきます。平均外気温が10℃以下になる頃には、
     10日に1度の間隔にしたほうがいいでしょう。


                                 ページトップへ戻る




 遮光について   

  @ シンビジウムはとても光を好みます。光量不足だと葉が徒長して長くなり過ぎたり、根腐れの原因となり
     成長阻害の要因となっていずれは花も咲かなくなってしまいます。

     また、せっかく花が咲いてもその花色に繊細さがなく、特に赤色系については鮮やかさが薄れてしまうでしょう。

  A 春が来て暖かくなったら屋外栽培に切り替え、直射日光を十分当ててください。ただし、梅雨が明け、
     直射日光が強くなってきたら30%程度の遮光に切り替えます。いずれの場合も、風通しを良くして葉焼けを防いでください。


                                   ページトップに戻る


 肥料について

  @ 基本的な肥料の3要素はしっかり覚えていて下さい。

     窒素成分(記号:N)  しっかりした葉を作るために欠かせない肥料です。「葉肥え(はごえ)」ともいいます。
                    成長期には多く与えてしっかりした株作りを行いますが、成長期が過ぎたにもかかわらず
                    いつまでも与え続けると、逆効果が現れ軟弱な株になってしまいます。
                    また、花芽があがる頃からは窒素成分を控えめにしないと、いい花が付きません。

     リン酸成分(記号:P) 開花には欠かせない肥料です。野菜・果実では充実した実を付けるために必要な肥料で
                    「実肥え(みごえ)」といいます。

                     胡蝶蘭では、一般的に秋口から与えたらいいでしょう。10月を目安にしてください。

     カリ成分(記号:K)  しっかりした根を作るために欠かせない肥料です。「根肥え(ねごえ)」ともいいます。

  A シンビジウムは肥料食いと言われるほど肥料を好むため、他のランよりは多めに与えます。
     ほかのランに与える量の1.5〜2倍くらいを目安にしたらいいでしょう。
     バルブを太らせるためには、多くの水と光と肥料が欠かせません。
    
  B 施肥のスタートは、桜が散る頃と覚えてください。
     したがって、そのスタート時期は地域によってかなりの差が出ると思います。

     南の鹿児島では桜が終わっても、北海道では桜どころか、まだ雪が残っていますからね。       
     寒い地方では桜が終わる時期の気候環境を、加温することで人工的に作らないと
     次の灌水・施肥期間が短くなってしまいます。

  C 固形肥料は新根から離して置きます。新根に直接肥料が当たると根が傷んでしまいます。
     また、液肥(ハイポネックス他)や活力剤(HB−101他)は、根の周辺ばかりにかけず
     葉からも吸収できるように株全体にかけてください。

  D 窒素成分の多い肥料は、目安としては7月いっぱいで止め、8・9月の高温期を過ぎてから
     燐酸成分の多い肥料に切り替えます。

     ただ、7月でも30℃を超すような真夏日が続くようであれば、早めに施肥を中断してください。
     8・9月の高温期は施肥を差し控えますが、涼しいところでの栽培なら問題ありませんが、平均的に涼しいわけではなく
     日によっては高温になったりしますので、固形肥料は控え液肥を利用したほうがいいと思います。

  E リン酸成分の多い肥料は、真夏日を過ぎ気温が徐々に下がり始めてから与えます。
     約1ヶ月ほどの施肥になります。

      近くに施肥について勉強できる環境(愛好会など)がない場合は、園芸店・ホームセンターなどで
     次の肥料をそろえてください。

     発酵油粕(ペレット状固形肥料)
     骨粉 (鳥骨粉が多い)
    液体肥料原液(N・P・K配合比:8-8-8など、同等の混合比)

  F 前記の発酵油粕ペレットと骨粉をお茶袋に入れて準備します。
     (胡蝶蘭年間栽培管理 肥料のCを参照してください)



                               ページトップに戻る

 

 植え替えについて

  @ 花が終わったら一度株を鉢から抜き、根の状態を調べます。
     白くて太い健康な根が鉢いっぱいに回っているものについては、暖かくなってから(10〜15℃以上)鉢増しをします。
     1〜2まわりくらい大きな鉢に、根鉢を崩さずそのまま植え込むだけです。

  A 根が黒くなってボロボロになっている場合は根腐れですので、すぐ植え替えます。
     根鉢を崩し、傷んだ根を消毒した鋏で切り取り、切り口にペースト状に溶いた殺菌剤を塗布します。
    
     塗布した殺菌剤が乾いたら、一回り小さな鉢に新しいコンポストで植え込んでください。

  B 植え替えるときに新しい芽が伸び始めていたら、芽を欠き落さないよう十分注意し、新芽の伸びる側に
     広くスペースを空けて植え込みます。

     また、植え込むときに新芽がコンポストに埋め込まれないようにし、日光が、よく当たるようにしてください。

  C シンビジウムは丈夫で良く育つことから、すぐに鉢の中が一杯になってしまいます。
     植え替えの時期を失すると鉢の中が根で一杯になり、プラスチック鉢だと割れてくることもあります。
     鉢の中が根でいっぱいになった株は、早めに植え替えをしましょう。



copyright(C)2012 orchid Youan Kunihiro shimmura. All Rights Reserved.
何人たりとも、当サイトに掲載されたイメージ(写真等)記事その他について、無断転載等を禁止します。